千本松原は静岡県の沼津市にある、駿河湾岸に沿って続いている松原です。
千本という名前が付いていますが、実際は30万本以上の松の木が生息しています。
もともと、古来から地元の農民は松の木を植え、防潮・防風対策を行っていたと伝えられています。
しかし戦国時代、武田氏が駿河に攻め入った際、迎え撃った北条氏が合戦の邪魔になるとして松の木が伐採してしまいました。
松原が無くなったことで潮風を防ぐことができなくなり、周辺農民が育てていた作物は大きな打撃を受けました。
そこにひとりの旅の僧が現れます。
彼の名は長円、のちの浄土宗千本山乗運寺の開祖・増誉上人です。
長円はこの惨状に心を痛め、衆生済度の願いを唱えながら松苗を植え続けました。
松は潮風を受け、なかなか思うように育ちませんでしたが、約5年の歳月をかけ千本の松を植えて根付かせ、これが松原の由来となりました。
現在では千本松原の恩人として、千本公園に長円の像が建てられています。
千本松原は、沼津港のすぐ近くにあります。
沼津港で美味しい海鮮を味わった後、腹ごなしに千本松原を散歩してみるのも良いかもしれません。
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【基本情報】
料金:無料
定休日: 無休
アクセス:
・JR沼津駅から沼津登山東海バス沼津港行きで10分、バス停:千本公園下車すぐ
・JR沼津駅から徒歩25分
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